企業がビジネスを行う上で、今後成長するであろう分野に参入するのは、至極当然な行為である。ところが、成長市場で勝負することだけが成功の秘訣とは限らない。今日は、そんな話を日経BP社の記事より紹介したい。
首都圏でカラオケ店26軒をはじめ、ビリヤード・ダーツ遊技5軒、まんが喫茶(複合カフェ)7軒を運営する鉄人化計画は、なんと会社設立から4年半後で、東証マザーズ市場への上場を果たした。「加速」というより、まさに「超速」というスピードで成功をしている。
当時、縮小傾向にあったカラオケ市場にあえて新規参入したのには、どんな理由があるのだろうか。
成長市場ではなく、あえて縮小市場へ新規参入した理由について日野社長はこう答える。
「確かにカラオケ店の市場規模は縮小傾向にある。参入当時は約6500億円だったものが、現在は約4500億円までしぼんだ。にもかかわらず、カラオケ店の市場に進出したのは、寡占化が進んでいなかったからだ。つまり、中小零細業者が大半を占めるのがカラオケルーム市場。だから、ノウハウの蓄積がなくても出て行けるし、優位性を発揮できる何かを持っていれば必ず勝てる! と考えた」
日野社長は、新規参入する分野が成長市場かどうかという点は度外視し、大手による寡占化が進んでいない市場かどうかという点を判断の材料とした。言い換えれば、参入障壁が低く、かつ、既に商売をしている他社をしのぐ優位性を持ち込めさえすれば成功できる分野というわけだ。
(引用終了)
寡占化の状態とは、1社もしくは2社の会社が市場の占有率の大半を占める状態をいう。まさにつけいる隙がない市場である。こういった市場には、よっぽどのパワーがないと参入できない。
一方、事例のカラオケ市場を含んだ娯楽市場や外食市場というのは、比較的、大手企業による寡占化が進んでいない市場でもある。特に外食市場は、昔から脱サラや起業をする人がチャレンジしやすい市場となっている。やはり、参入障壁が低く、誰でも店舗を構えるだけで商売がすぐ始められるのが大きい要因なのかもしれない。こういった市場であれば、確かに他社をしのぐ優位性があれば、その市場で短期間で成功するのは不可能でない。
通常、市場参入をする際に今後成長していく市場かどうかを判断材料としがちだが、実はその市場の占有率こそが、市場参入の際の一番の決め手になるのかもしれない。
占有率という視点で市場を見直した場合、今まで見向きもしなかった成熟市場や縮小市場であっても、まだまだチャンスが存在する。
つまり、小さな会社が短期間で成功するためには、市場の規模や成長性も大事であるが、むしろ、
その市場が他の企業に寡占化かされているかどうかを、市場参入の判断とすべきだということだ。■引用元:nikkeibp.jp(http://nikkeibp.jp/style/biz/management/onservice/060120_technic/index.html))
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